STEM OPT雇用主が満たすべき要件:E-Verify登録・I-983・年次評価・報告義務
STEM OPT学生を採用する米国企業に法律上求められる要件を解説。E-Verifyへの登録、I-983研修計画書の作成義務、12か月・24か月時点の年次評価の実施、退職から5営業日以内のDSO報告義務、USCISによる抜き打ち調査への対応方法について説明します。
E-Verifyへの登録
E-Verifyは連邦政府の電子雇用資格確認システムです。STEM OPT学生を雇用したい雇用主には、例外なくE-Verifyへの登録が必須です。
職務内容と学生の専攻分野がどれほど適合していても、E-Verifyに登録していない雇用主のもとではSTEM OPTを行うことができません。未登録の場合、STEM OPT申請を進める前に登録を完了する必要があります。
雇用主がE-Verifyに登録しているかどうかは、uscis.govのE-Verify雇用主検索ツールで確認できます。STEM OPTを予定している場合は、内定受諾前に確認することをお勧めします。
E-Verifyへの登録は雇用主にとって無料です。未登録の場合は、E-Verify登録ページをHR部門に共有してください。登録は通常数日で完了します。
I-983研修計画書の作成義務
すべてのSTEM OPT雇用主は、STEM OPT従業員ごとにフォームI-983の雇用主担当セクションを記入する必要があります。雇用主に求められる主な内容は以下のとおりです。
- E-Verify会社IDを提供する(DSOが登録状況を確認します)。
- 担当職務と学生のSTEM専攻との関連性を具体的に記述する。
- 具体的な研修目標と指導体制を定義する。
- 学生の給与が同等の役職・同地域で働く米国人労働者と同水準であることを証明する。
一般的な職務記述書ではI-983のセクション3の要件を満たしません。特定の業務内容と学生のSTEM専攻との関連を具体的に記述する必要があります。DSOはこのセクションを重点的に審査します。
年次評価の実施義務
雇用主はSTEM OPT期間中に2回、学生の研修進捗状況を正式に評価する必要があります。
- 12か月時点の評価:24か月のSTEM延長期間の中間点で完了し、学生のDSOに提出します。
- 最終評価:24か月期間の終了時に完了し、DSOに提出します。
評価セクションには雇用主と学生の両方が署名する必要があります。DSOは評価の提出状況を追跡しています。
退職の報告義務
STEM OPT学生の雇用が終了した場合(自己都合・解雇・ポジション廃止を問わず)、雇用主は退職日から5営業日以内に学生のDSOに報告しなければなりません。
これは連邦規制上の義務です。雇用主からの報告を受けてDSOが学生のSEVISレコードを更新します。5営業日の起算日は最終勤務日です。
DSOへの報告の際、雇用主は退職理由を提供する義務はありません。
USCISによる抜き打ち調査
USCISは、STEM OPT従業員を持つ雇用主に対して抜き打ち調査を実施することがあります。調査では、I-983に記載された研修計画が実際に実施されているか、E-Verifyの手続きが整っているかを確認します。
調査中、USCIS職員は上司と話し、研修計画書・組織図・給与記録の確認を求めることがあります。雇用主は締結済みのI-983を手元に保管し、学生の業務が研修計画と一致していることを説明できるよう準備しておく必要があります。
調査でSTEM OPT要件(研修計画の実施またはE-Verifyの遵守)が確認できない場合、STEM OPTの承認が取り消され、学生がF-1ステータスを失う可能性があります。
よくある質問
E-Verifyへの登録に費用はかかりますか?
子会社は親会社のE-Verify登録を使用できますか?
5日間の報告期限を過ぎた場合はどうなりますか?
参考文献
- USCIS E-Verify: E-Verifyプログラム
- 8 CFR 214.2(f)(10)(ii)(C): STEM OPTの雇用主責任
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